企業の重要課題~メンタルヘルス対策~

ストレスチェックが義務化されるなど、今企業にはメンタルヘルス対策が求められています。

しかし、やらなければいけないのはわかっているけどメンタルヘルスについてよく知らないという方も多いのではないでしょうか。ここではメンタルヘルスやメンタルヘルス対策の目的について見ていきます。

なぜメンタルヘルス対策が必要なのか、その重要性を理解すればきっと企業として行動せずにはいられなくなるはずです。

●メンタルヘルスとは

メンタルヘルスとは心の健康のことであり、気持ちが安定し、意欲を持って仕事や毎日の生活を送れる心の状態のことです。

よく耳にするメンタル不調(気分の落ち込み、よく眠れない、不安や緊張、意欲や作業効率の低下などの症状)やメンタル不全(うつ病や不安障害など)は、メンタルヘルスが維持されなくなった状態のことです。

●メンタル不調やメンタル不全の要因

職場でのメンタル不調やメンタル不全の要因として考えられるのが、長時間労働や対人関係のストレスです。

厚生労働省の平成29年「労働安全衛生調査」(実態調査)によると、職場のストレスの内容として、「仕事の質・量」が62.6%と最も多く、「仕事の失敗、責任の発生等」が34.8%、「対人関係(セクハラ・パワハラを含む)」が30.6%となっています。

調査では、職場のストレス内容として「仕事の質・量」がトップに挙がっていますが、最近は残業時間を減らす努力をしている企業も多くあります。しかし仕事の量は変わらないのに、人手は足りない、残業はできず時間がかけられないという状態に新たなストレス要因が隠れている可能性があります。

また、コミュニケーション不足はストレスの大きな要因となっています。たとえ仕事で失敗した時であっても、周囲と信頼関係が結ばれているのとそうでないのとでは、ストレスの感じ方も大きく異なります。上司・同僚・部下とのコミュニケーションは、職場でのメンタルヘルスに欠かせないものとなっています。

●なぜメンタルヘルス対策が必要なのか

メンタルヘルス対策の目的として大きく二つ挙げられます。

・生産性の向上

よく眠れず、不安や緊張などのストレス症状があると、当然ながら作業効率は低下し、生産性も下がります。休職者や退職者が出れば大切な人材を失うことになりますし、残された社員の負担も増加します。

・リスク回避

メンタル不調やメンタル不全により休職者や退職者が出れば、企業は医療費や新たな人件費などを負担することになります。昨今、訴訟問題に発展する例もあり、その費用は膨大なものです。

企業イメージの悪化は避けられず、取引先や顧客、株主からの信頼を失うほか、従業員のモチベーションの低下、募集や採用活動にも悪影響を及ぼします。

社員一人ひとりが上手にストレスに対応できるようになると、生産性も向上し、利益にも直結します。また、メンタル不調者やメンタル不全者が出てからのリスクや費用は計り知れないものがあります。メンタルヘルス対策は、企業の成長と発展に大きく関わる、リスクマネジメントとして会社全体で取り組むべき重要課題の一つなのです。

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