誤解されやすいワークライフバランス。本来の意味や企業のメリットとは?
一昔前まで当たり前だった終身雇用も、今や転職は珍しくない時代。昨今はコロナ禍によりテレワークも普及し、さらに副業を解禁する企業も増えています。働き方が多様化する中、改めてワークライフバランスに注目が集まっています。
今回はワークライフバランスについて、その定義や企業としてのメリットなどを調べてみました。
●ワークライフバランスとは?
ワークライフバランスとは、働く全ての方々が、「仕事」と育児や介護、趣味や学習、休養、地域活動といった「仕事以外の生活」との調和を取り、その両方を充実させる働き方・生き方のこと。日本語では「生活と仕事の調和」と訳され、私生活が充実することで仕事がはかどる、仕事がうまくいくと私生活も潤うといった「生活と仕事の好循環」を表します。
●ワークライフバランスの誤解2選
ワークライフバランスは、その言葉のイメージから誤解されやすい取り組みでもあります。ここではワークライフバランスについて、誤解されがちな2つを取り上げてご紹介します。
・ワークライフバランスを実現する=仕事を犠牲にすること??
→
答えは、NO。
前述したように、ワークライフバランスは「生活と仕事を調和させることで得られる好循環」を意味します。仕事以外で経験したことが仕事に活きる→仕事がより短時間で成果を上げられる→充実した生活を送ることができ、さらにスキルアップできる…といった相乗効果を意味し、生活と仕事のどちらかを犠牲にすることではありません。
・ワークライフバランスは女性のための取り組み?
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答えはYESでもありNOでもありますが、「女性のためだけ」の取り組みではありません。
確かに女性は出産や子育てといったライフイベントを機に、生活パターンが大きく変わり時間的な制約を受けやすいため、ワークライフバランスが重要となってきます。しかし子どもが生まれて親となるのは男性も同じですし、ワークライフバランスの本来の意味「生活と仕事の好循環」の点からいっても、ワークライフバランスは年齢や性別を問わず全ての働く人に関係してくる取り組みです。
女性の活躍のためにワークライフバランスは非常に大切なものですが、女性が働きやすい職場はそのまま男性が働きやすい職場にもなります。ワークライフバランスは、決して女性のためだけの施策ではありません。
●ワークライフバランスに取り組む企業のメリットは?
ワークライフバランスは、企業にとってデメリットの方が多いと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、ワークライフバランスを実現することは、実は企業にとってもメリットが多いものなのです。
具体的には:
・社員のモチベーション向上
・労働生産性の改善
・企業イメージの向上
・女性社員の定着
・優秀な人材の確保
・従業員の心身の健康維持
・長時間労働の改善による人件費の抑制
などのメリットがあり、企業として取り組む価値のある施策となっています。
●ワークライフバランスの実現。企業としてどんな取り組みがあるの??
ワークライフバランスが企業にとって取り組むべき施策であることは理解いただけたかと思いますが、具体的に何をすればいいのか困ってしまいますよね。
基本的な取り組みとして、以下のようなものがあります。
・休暇制度(育児休暇、アニバーサリー休暇、子の行事休暇など、有給休暇を使いやすい環境をつくる)
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自分の都合に合わせて休暇を取りやすくなるため、プライベートの満足度が高まります。
・フレックスタイム制度(総労働時間だけあらかじめ決め、従業員が勤務開始・終了時刻を調整する)
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フレックスタイム制度があると、育児や介護など自分のペースで働くことができ、ストレスも少なくなります。
・テレワーク
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自宅を含め、働く場所をフリーロケーションとすることで、育児・介護と仕事の両立がしやすくなります。
・長時間労働の削減
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過度に負担を強いられている社員がいないかチェックし仕事量を分散させる、残業を事前申請とするといった取り組みで、作業の効率化、従業員のストレス削減といった効果が期待できます。
●メリットたくさんのワークライフバランス。本来の意味を理解して、できることから取り組もう。
ワークライフバランスは生活と仕事が良いサイクルでまわることを目指す、実現されればとても素晴らしい取り組みです。このワークライフバランスの本来の意味を理解していただければ、上記でご紹介したような誤解が生まれることもなく、取り組もうとする企業も増えるのではないかと思います。企業にもメリットがたくさんある施策なので、ぜひできることから取り組んでいきましょう!
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