「理想の自分」からの解放!

~完璧主義の良さはそのままに、不完全な自分を受け入れよう~

 何事にも全力で取り組む、ちょっとした失敗で自分を責める、「こうあるべき」という理想の姿をいつも求めている…完璧主義の人は、常に上を目指して努力し続けるので、突然エネルギー切れになってしまったり、理想とは異なる自分をなかなか好きになれなかったりする面があります。

 今回は完璧主義について理解を深めて、心身共に楽になる生き方を目指していきましょう。

●完璧主義とは?完璧主義って悪いこと??

 完璧主義とは、物事を完璧にこなすことにこだわり、小さなミスや失敗でも自分を責める傾向が強いことです。

 ストレスを感じやすく疲れやすいことから、完璧主義をやめたいと考えている人が多いと思います。しかし完璧主義であることにはネガティブな部分だけではなく、完璧主義だからこそ生み出されるポジティブな部分もあります。

◇ポジティブな部分

・質の高い成果を出す

・自己管理ができている

・周囲からの信頼度が高い

・努力をし続けることができる

◇ネガティブな部分

・物事に対し気軽に取り組めない

・過去の失敗をいつまでも気に病む

・「できる」と確信するまで動かず始動が遅れやすい

・完成が遅い

・「完璧でなければ失敗」と考え、途中で投げ出してしまうことがある

・自分だけでなく他人にも完璧を求める

●完璧主義のネガティブな面を取り除くには

 上述のように、完璧主義であることは決して悪い部分だけではありません。「完璧主義は悪いこと」とせず、完璧主義のポジティブな面はそのまま維持しネガティブな面を除いていくようにしましょう。

 そのための考え方をいくつか挙げます:

・失敗する不完全な自分を受け入れる

 『ハーバードの人生を変える授業』の著者タル・ベン・シャハ―氏は、「完璧主義からその神経質的なネガティブな要素を取り除いた、より健全なかたちの完璧主義」として「最善主義」を定義しています。「最善主義」では、失敗を人生の自然な一部分、成功のために必要不可欠な要素だとしています。完璧主義者の欠点には、根本として「完璧な理想の自分を追い求め、失敗する自分を受け入れられない」という点があります。しかし現実には、ミスや失敗はするものだし、自分の思い描いた通りにいかないことがほとんどです。「失敗をする自分」を受け入れてあげましょう。そして失敗をした時には「成功のために必要だった」と考えるようにすると、力を抜いて行動できるようになります。

・加点方式で考える

 完璧主義の方は常に100点満点の自分をイメージしています。100点の自分から「あれもできなかった」「これもできなかった」と減点方式で考えるので、できなかった自分はダメだと自己嫌悪に陥るのです。

 0からスタートするイメージで「これもできた」「あれもできた」と加点方式で考えると、自分を肯定できるようになり、気持ちも明るくなります。

・Done is better than perfect

 Done is better than perfect(完璧を目指すより、まず終わらせること)とは、Facebookのスローガンの一つ。マークザッカーバーグ氏の名言ですが、完璧主義の方にも有効に作用する言葉です。

 完璧主義の方は、常に高い理想像を抱き追い求めています。そこに失敗する自分は存在しません。失敗することのないようにベストを尽くそうとするため、なかなか行動に移せず始動するまでに時間がかかります。始めからパーフェクトの自分を求めると苦しくなってしまうので、まず今できることをやってみることです。できることをやっていって、goodを積み重ねていくようなイメージを持ってみましょう。

●「すべき」「こうでなければ」「しなければ」からの解放は、個人にも組織にも効果あり!

 完璧主義の方は、とにかく「すべき」「しなければ」という義務感に縛られているものです。そのプレッシャーから解放されると、物事を柔軟に考えることができるようになります。また義務感から解き放たれることで、のびのび行動できるようになり、幸福度が大幅に高まります幸福感の向上は生産性の向上をもたらすという報告もあり、完璧主義のネガティブな面からの脱却は、ビジネスパーソンにとっても必要な能力となっています。

 不完全な自分を受け入れることは、自分を救うことになるだけでなく、周りにも良い効果を生み出します。理想を追い求めて苦しんでいた自分を解放してあげましょう!

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