集中して仕事したい!組織としてフローを生み出す環境づくりを

 みなさんは、仕事中になかなか集中できないといった経験はありますか?

 かくいう私は会社員時代、何度も時計を見てしまう、今やっている仕事とは違うことを考えてしまう…といった、仕事に集中できない典型的なダメ社員でした。そんな私も、絵を描いたり、思いのまま文章を書いたりしていると、あっという間に時間が過ぎていきます。みなさんもきっと同じような経験があるはず。この集中力を仕事でも活かしていければ最高ですよね!今回は、「フロー状態」についてまとめていきます。

●フロー状態とは?

 フロー状態とは、ある活動に完全に没頭し集中できている心理状態を指し、その作業自体から充実感や満足感を得られる状態のことです。簡潔にいうと、「無我夢中で物事に取り組んでいること」で、まさに子供の頃に何かの遊びに熱中して、あっという間に時間が過ぎてしまったあの頃の感覚です。

 このフロー状態を提唱したのが、ポジティブ心理学の研究者ミハイ・チクセントミハイです。

●フロー状態で得られる効果

 フロー状態の効果は、大きく分けて3つあります。

・パフォーマンス能力の向上

 目の前にある作業のみに全神経を注ぐので、パフォーマンス能力が向上します。

・作業や課題に楽しさを感じる

 フロー状態に入るためには、「自分の能力」と「取り組む課題」のレベルが適切なバランスである必要があります。ちょうどいい難易度の課題に対して自分の能力を最大限に使うので、意欲的に、楽しく取り組むことができます。

・自己成長

 自分の今持っている能力より少しだけ難しい課題に取り組むので、試行錯誤しながら新しい能力を身に付けていくことになります。目の前の課題に熱中して取り組んでいるうちに、いつの間にか自身の能力も向上していきます。

●フロー状態にいたる条件

 チクセントミハイが挙げているフロー状態に入る条件をまとめると、以下のようになります。

  1. 易しすぎず、難しすぎない課題であること

フロー状態に入るには、取り組む課題が、簡単ではない、けれど不可能ではないその人に合ったものであることが大事です。

注意の散漫を避けること

今やっていることだけに集中するために、テレビやスマートフォンなど集中力を妨げるものを近くに置かないようにする、または電源を切るようにします。

  • 明確な目標があること

数値化する、期限を設ける、目標が達成された状態を思い描くといった方法で、目標を明らかにします。

  • 進歩がすぐにわかる状態であること(すぐにフィードバックがあること)

目標までどれくらい進んだのか、どれくらいの効果があったのかをデータとして認識できるようにしておくと、フロー状態に入りやすくなります。

  • 活動に価値を感じていること

やっている活動自体が好きなことであること、あるいは、その活動をすることでどんなメリットが得られるのかを理解していると、作業をすることが苦になりません。

フローを生み出し、生き生き働きやすくパフォーマンスも高い組織に

 フロー状態で仕事ができるということは、働く人たちがやりがいをもって仕事ができるということ。従業員が生き生きと働けたら職場に活気が生まれ、集中して仕事に取り組むことで生産性も上がります。

 チクセントミハイも、組織としてフローを実現する環境を整える必要があると考えているようです。「目標を明確にすること」「適切にフィードバックをすること」「能力と仕事が適切なバランスであること」など、できることから組織としてフローを生み出せる環境を整えていけるといいですね!

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