ポジティブに受けよう!産業医面談
産業医面談については、面談を受けるように言われた経験があるという人もいれば、産業医面談という言葉自体、馴染みのない人もいるかと思います。
ストレス社会の現代では、いつ誰が産業医面談の対象になってもおかしくありません。今回は、そんな産業医面談について理解を深めていきます。
●産業医面談とは?
最初に産業医とは、事業場において労働者の健康管理等について専門的な立場から指導・助言を行う医師のことです。従業員50名以上の事業場では、産業医を選任することが義務付けられています。
産業医は、従業員が健康で快適な環境のもとで仕事ができるようにアドバイスや指導を行います。健康診断の実施、健康指導、ストレスチェックの実施、衛生委員会への出席、職場巡視など職務内容は多岐に渡りますが、その重要な業務のひとつが「産業医面談」です。日本では労働契約法により、従業員が安全・健康に働けるように、企業に対して労働環境を整備する「安全配慮義務」が課せられており、産業医が面談を通して従業員の心や健康に問題がないかどうか確認する必要があります。
●産業医面談、どういう場合に実施される?何を話すの?
以下の様な状況の場合、産業医面談が行われます。
・健康診断で異常所見があった時
・ストレスチェックで高ストレスと判定された時
・休職すべきかどうか判定する時
・長時間労働をした時
・その他、従業員が希望した時
産業医面談の対象になったことに戸惑いを感じる従業員がいる可能性もあります。不安を取り除くには、産業医面談が実施されるのは法律で定められているためであること、そして何より本人のためであることを、しっかり従業員に説明する必要があります。
状況により異なりますが、産業医面談は大体15分~30分ほどの時間で行われることが多いようです。場合によっては、次の月に継続して面談をすることもあります。産業医は、面談を基に上司や人事労務と連携して業務調整を行ったり、必要であれば治療のための休職や復職のサポートをしたりします。そのため産業医面談では、面談を受ける従業員が実際の仕事状況などを率直に話すことが重要です。
●面談の内容は上司に伝わってしまう?会社側が注意すること
従業員の中には、産業医面談が評価に響くことを懸念したり、面談の内容が上司にばれてしまうのではないか不安になる人もいるかもしれません。会社側は、面談によって不利益な取り扱いを受けることはないこと、事前に本人の了解を得た上で会社に伝えること、などを社内周知しておく必要があります。産業医にもこの点を共有・徹底してもらい、産業医面談を受けやすい環境づくりに努めると良いでしょう。
●産業医面談を上手に活用して
産業医面談は、従業員の健康管理や法律の順守のために大切なもの。従業員が日々健康に働くことは、人材流出の防止や生産性アップなどの効果も期待できるでしょう。法的義務だからと形式的に行うのではなく、産業医面談をポジティブに受け止められることができる社内環境をつくっていけると良いですね。
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