企業の発展に欠かせない!女性の健康支援

 少子高齢化が進む日本では、働き手として女性の活躍が期待されています。

政府による女性活躍推進の効果もあり、フレックス制の導入、残業を減らす、休暇を取りやすくする、といった女性の社会進出やワークライフバランス関連の施策は比較的進んでいるようです。一方で、女性は月経により一ヶ月単位でホルモンバランスが変動すること、更年期などライフステージによって生じる不調といった女性特有の悩みに関しては、依然として十分に配慮されているとは言えない状況です。今回は女性が働きやすい職場を目指して、女性の健康支援について考えていきます。

●女性が抱える問題

 これまで企業として特に「健康」を考える際、うつ病対策やストレスチェックなど男性も女性も関係なく捉えられてきました。しかし女性には、妊娠・出産時の体調変化、月経トラブルに更年期など女性特有の健康に関する悩みがあります。

 女性特有の健康課題や症状は、以下のようなものが挙げられます。

・月経関連の症状や疾病

・PMS(月経前症候群)

・女性のがん、女性に多いがん

・ホルモンバランスの変動によるメンタルヘルス

・更年期障害

・不妊、妊活

 女性特有の症状は、男性にとって理解しがたいものかもしれません。しかし女性が能力を発揮しやすい職場を目指すには、女性は男性のミニチュア版ではないことを理解すること、女性の特性を考慮して働きやすい環境をつくることが必須となってきます。

●女性が働きやすい職場のためにできることは?

 具体的な施策例としては以下のようなものがあります。

・休暇と業務サポートに関する制度

 -治療や受診のための休暇制度(不妊治療なども)

 -月経休暇

 -柔軟な働き方ができる勤務形態

 -テレワークの整備

・医療機関での受信制度

 -婦人科健診費用の支給

 -乳がんや子宮頸がんなどの受信補助

 -定期健康診断に加えて、婦人科健診の実施

・社内理解を進めるための施策

 -ヘルスリテラシー向上に向けた社内研修の実施

 -女性従業員同士の理解を深める機会の設定

 -婦人科に関わる相談窓口の設置

 -産前産後のメンタルケア

 女性自身も、企業で働く女性として、生理や更年期症状など女性特有のトラブルについては自分で何とかしなくてはいけないものという意識があります。また、生理休暇という制度はあるものの、言い出しにくく取得しづらいケースも多いようです。働きやすい環境というのは、生理中や体調不良の時に堂々と休める職場。女性の働きやすさを目指すことは、結果としてみんなが働きやすい職場を導くことになります。そのためには、男性も女性も少しずつ意識を変えていく必要があります。

●企業の発展に重要な役割を担う女性たち

 女性の活躍は、少子高齢化によって生じる人手不足解消のためだけではなく、多様化した顧客ニーズに応えるためにも必要不可欠です。実際、世界では女性役員比率が高い企業の方が、株式資本利益率、売上高利益率、投資資本利益率などの経営指標が高い傾向にあります。

 アスリートの世界では、女性の生理周期に合わせた練習メニューを組んで効果が出ているという報告もあります。

企業でも、女性の健康に考慮した職場環境が整うといいですね。まずは男性も女性も、意識を変えることから!始めてみませんか?

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