強みを活かして、生き生きとした毎日を~メンタルヘルス対策~

日本の教育では、「とかく苦手を克服すること」に力を注ぐことが多いようです。

そういった教育を受けているうちに、自分が何をしている時に喜びを感じるのかわからなくなったり、「自分がうまくできないことを上手にできる誰か」を目指すようになったりします。しかし「自分ではない誰か」を目指して生きることが幸せなことであるはずがありません。 自分らしさを大切にして生き生きと毎日を過ごすには、自分の強みや得意なことを活かすことです。今回は、「強みを活かすこと」について考えていきます。

●なぜ強みを活かすといいのか

 強みとは、ある人の他の人より特出した点なので、強みを活かすということは、その人の個性を活かすことになります。反対に、苦手な分野を克服させようとするやり方は、個性を抑え、全員を同じ様にある一定の水準までできるようにさせることです。多様性が叫ばれる時代ですが、自分の個性を活かして働き、組織の中で様々な才能が生きることは、まさに多様性を大切にしているということになります。

 強みを活かすことの良い点には、以下の様なものが挙げられます。

・社員が生き生き働ける

自分の個性を活かして仕事をするので、ストレスを感じることも少ないでしょう。

・少ない労力で高い成果を生み出す

もともと人に比べて得意なことをするので、他の人より少ない労力で最大の成果を生み出すことができます。逆に自分が苦手な分野で戦ってみても、強みを活かしている人に追いつくには相当な努力が必要となります。

・社員同士が尊敬し合える

お互い得意なことを活かして働けるので、社員同士、相手の優れた点を尊重し合うことができます。

●強みを見つけるには

 自分の強みは意外と自分ではわかっていないものです。自分がそれほど努力をすることもなく、当たり前に行っていることが強みであることが多く気づきにくいためです。

自分の強みを見つける方法は、大きく分けて2つあります。

・褒められたこと、驚かれたことを洗い出す

本人は当然のように行っていることでも、周りの人からすると特別なことだったりします。褒められたことや驚かれたことは、自分でも気付いていない長所である場合が多いです。

他に、会社の上司や同僚、家族や親しい友人に、自分の長所は何だと思うのか聞いてみるのも、客観的に自分を知ることができる良い方法です。

・客観的に分析してくれるツールを使う

自分の強みを見つけるツールとしてよく使われるのが、「ストレングスファインダー」というテストです。『さあ、才能(自分)に目覚めよう ストレングスファインダー2.0』という本に同封されているIDコードでウェブサイトにアクセスすると、自分の強みを見つける診断テストを受けることができます。

質問に答えていくと、34ある強みの要素から自分の強み上位5つを教えてくれます。「やっぱりそうだったか」と思う強みがあったり、「言われてみればそうかも」と自分では気づいていなかった部分を知ることができます。

実際にこのストレングスファインダーを活用している企業も多くあるようです。

●苦手を克服することは悪いことなのか

 ここまで強みを活かすことの利点をお話してきましたが、では苦手を克服しようとする努力は全くする必要がないのでしょうか。確かに苦手なことにだけ集中してしまうと、苦しくなるばかりです。

しかし自分の苦手なことを克服しようと努力することで、できない人の気持ちを理解できたり、最初はできなかったことが少しずつできるようになる喜びを知ることができます。それはきっと人としても大切なことですし、例えば組織の中で人をマネジメントする際にも必要となることでしょう。

強みを活かしながらも、少しずつ苦手な分野に取り組んでいく姿勢が大切なのではないでしょうか。

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